NISA枠で海外ETFを運用すべきか?

去年のNISA枠については、ほぼ全てを バンガードの新興国株式ETF(VWO) にした。国内債券・国内株式・先進国株式・新興国株式という選択肢の中で、利益の期待値が高い新興国株式がNISAの利点を最大限に享受できると考えたから。んで、新興国株式の国内投資信託の実質コストに比べると、VWOは圧倒的に経費率が安い。
しかし、始めてみると以下の点で想定外だった。

  • VWOは4半期ごとに分配金が出され、自分で再投資する必要がある。
  • NISA枠では、国内分の運用益は非課税だがVWOは米国株式扱いなので米国分の税金(10%)は徴収される。

1点目は、現金資産の一部をドルに置き換えリスク分散にしていると考えればまぁいい。問題は2点目である。せっかくの経費率の安さが相殺される気がする。というわけで、以下の条件でVWOとほぼ同じインデックスを参照している信託報酬の安い投資信託である EXEi 新興国株式ファンドを比較してみる。

比較

条件は以下の通りとする。

  • 新興国株式の年率リターンをrで一定
  • 国税率を10.0%で一定
  • VWOの経費率は0.14%で一定
  • EXEi新興国の実質コストは0.5%で一定*1

単純計算すると、年率のコスト投資額に対しては
VWOの方でかかる税金+経費率 0.1r+0.0014 が EXEiの方の実質コスト0.005と等しくなるのはr=3.6%。これよりリターンが大きいなら、EXEiの方がお得ということになる。新興国株式のリターンは振れ幅が大きいが、5年間の平均リターンは5〜10%だと思っているので、残念ながら去年の選択は失敗だということになる。

今年は、EXEi新興国株式ファンドを積み立てることにしよう。

*1:EXEi新興国株式ファンドの実質コストについてこちらの記事を参考に、低めに設定した。実質コストが0.6%を超えるようだと、ちょっと結論に影響が出る。